短編プログラム2(73分/9作品)

宇宙の形

私たちがそれぞれに認識している世界の姿。そのかけらを集めてみれば、この宇宙の”形”が、分かるのではないか? 個々の内面に抱える問題から、同性愛、美容整形、自然破壊に至るまで、さまざまな社会問題をテーマに作品を集めてみた。平和を願う心を込めて。


「PEACE ROAD」
피스 로드
2016/07:30
ジェローム・メトロ、キム・ジヌ&チョン・ジェユン、村上寛光、パク・ソニョル、イ・ウナ&チョン・ヘユン、キム・ギュヒョン&ヒョン・ウンジュ、ハ・ソニョン、助川勇太、ユ・ヘヨン、パク・ビョンヒョン、ヨシムラ エリ、船本恵太&ElizABETH
2D、3D、ドローイング、カットアウト、オブジェクト 他

12組のアニメーション作家が、それぞれの色で平和へと向かう道をつくる。一歩一歩、私たちは共に歩み、平和への道を築いていく。


「ジオット」
지오토/Giotto
2016/24:59/ホ・ジュンソク 허준석
パペット、実写

ひとりの男とライオンの人形が、恋に落ちる。しかし、幸せな瞬間もつかの間。男はライオンと別れる。髪の毛が長いからメスだと男が思っていたライオンは、たてがみの長いオスだったからだ。しかし二人は、互いに相手を忘れられない。

Director's note
愛を「性器中心的」に捉えることが、どれほど滑稽なことなのか、表現してみたかった。


「私はフランス語ができません」
나는 프랑스어를 못해요/I Don't Speak French
2016/04:12/アン・ソジョン 안소정
ドローイング、2D

フランスに住む韓国人の女の子は、フランス語を自由に駆使して、平凡な日常生活を送っている。だがある日、あるフランス人の悪気のない一言に、主人公は凍りつき、日常が崩壊する。

Director's note
西洋で東洋人が生きていくことは、いくら現地の文化と言語に適応しても、現地人にとって自分は「異邦人」に過ぎないと、果てしなく自覚することの連続だ。道を尋ねる時でさえ「この異邦人」がフランス語ができるのかを確認する現地人と、そのシンプルな質問が引き起こす無限大の乖離感を、短いアニメーションに込めた。


「Before&After」
비포 앤 애프터
2016/07:54/カン・ミンジ 강민지
ドローイング、ピクシレーション

いつものように会社の面接を終え、元気なく家に帰る途中。ソウルの街のあちこちには整形外科林立し、美男美女たちが彼女とすれ違う。家に帰った主人公はまた履歴書を書き始めるが、ふと机の上に整形外科のチラシを見つける。主人公は、輝く未来のために自分の身体と心を医者に任せ、危険な賭けに乗り出すが……。

Director's note
韓国は整形共和国と言われるほど、たくさんの人(5人に1人)が整形手術の経験を持ち、整形手術の需要が人口比でもっとも多い国である。周囲の人々の顔が変わっていき、テレビなど生活の中で、似た顔を持つ人を探すのは難しくない。ある日、地下鉄で整形の広告チラシを目にした時、そこに女性の整形前・後の姿があった。写真の中の人物は、同一人物とは思えぬほど違って見え、「二人の間には果たして、何が存在しているのだろうか?」という疑問が湧いてきた。整形手術や外見の宣伝には、いつも”BEFORE”と”AFTER”だけが存在する。過去と未来が存在するのみだ。だが、私たちが生きているのは”現在”である。命がけの冒険に乗り出す整形手術、手術を選択する人々、そして、BEFOREとAFTERの間に何が存在するのか。この作品を通じて探ってみようと思った。


「役割ごっこ」
역할놀이/Role-Playing
2015/04:00/イ・ヘジュ 이혜주
2D

養鶏場を運営する夫婦には一人娘がいる。親のニワトリへの虐待を見ながら育った娘は、ニワトリを苦しめて快楽を感じる。ある夜、娘はニワトリに変わってしまう。だが娘だと気づかない夫婦は、今までの虐待をそのまま我が子に犯ししてしまう。

Director's note
動物による生産品の供給を受けるために人間が行う残忍な暴力。それら批判して、動物を解放することをテーマにしている。互いの立場を替えて、動物が受けた虐待と暴力をそのままやり返される人間の姿を通じて、テーマをを表現しようと考えた。


「ピクニック」
소풍/Picnic
2016/03:25/ムン・セウン 문세은
2D、ロトスコープ

シカの家族は、ピクニックに行く準備をする。森にピクニックに来た彼らは楽しい時間を過ごすが、娘が車にひかれてしまう。だが車から出てきた人間は、苦い顔をしただけで行ってしまう。残った3匹のシカ家族は、立ち去った車と死んだ娘を、ただ呆然と見つめることしかできない。

Director's note
ロードキルに遭った動物も、どこかの幸せな家族の一員なのだ。その意識を持って、誰かの愛する家族を殺したという罪責感を持っていてほしい。


「Insect Bite」
벌레
2015/02:29/イ・ナユン 이나윤
Korea/USA
ドローイング

小さな虫は、自分探しの旅に出る。

Director's note
人間の暗く暴力的な一面を、私たちがささいな存在だと思っている、小さな虫の視線から批判したかった。


「疲労度」
피로도/Tiredness Degree
2016/02:01/キム・ダヨン 김다영
2D

ブロックの中に寝ている人々。時間の経過につれ、ブロックが積まれていく。現代人の疲労指数をテトリスのブロックで表現している。

Director's note
ある数値をイメージ化した時、テトリスというゲームにそのイメージや様相が似ていたので、これを現代人の疲労指数として表すという、実験的な演出に挑戦した。


「白い沈黙」
하얀 침묵/White Silence
2016/13:41/キム・ヒョミ 김효미
2D

冬休みの最終日が誕生日のミジュは、友達を家に招待する。だが、友達はヒョンジの家の子犬を見に行ってしまう。恨みを抱いたミジュは、子犬をさらってしまう。

Director's note
過ちは、犯した後が、もっと重要だ。