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インディ・アニフェスト2020受賞作発表&審査評

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インディ・アニフェスト2020

2020年9月17日(木)~22日(火)

コロナ禍の中、花コリ親元「インディ・アニフェスト2020」がイベントを縮小したり、席数を減らしたりと、厳重な新型コロナウィルス感染防止対策をしながら、開幕し、無事に終了しました。

韓国コンペ部門の本選審査委員はキム・ヘミ(花コリ2016名古屋ゲスト『Little King』)、チョン・スンベ(花コリ2019東京ゲスト『土曜日の多世帯住宅』監督)、チョン・ジュンヨプ(『チャンシルは福も多いね』音楽監督)、チェ・ジョンジュ(映画社ATO代表)、チョ・ギョンフン(『Beauty Water/整形水』監督)の5人。

*日本語タイトルは仮題です。花コリ2021では変わる可能性があります。

●一般コンペ部門/学生部門本選審査評●

今年のインディ・アニフェストの一般部門と学生部門の審査を進めながら韓国短編アニメーションの多様性と発展の姿に手ごたえを感じることができました。煮えたぎる作家的なエネルギーは、基本であり、アニメーションならではの、才気はつらつとした形式的な実験と技術的な完成度まで備えた数多くの作品が、審査員に楽しさと苦悩を同時に抱かせました。たくさん悩み、長い話し合いの末、惜しくて何度も戻る過程を繰り返しながら苦労して、7つの賞のうち6つの作品を選定しました。受賞するかどうかはさておき、今回出品してくださったすべての作品と作品を制作した監督と、そのスタッフの方々に無限のリスペクトをお送りします。

あなたはどんなアニメ?素晴らしいアニメ!
みんな最高でした!

本選審査委員、キム・ヘミ、チョン・スンベ、チョン・ジュンヨプ、チェ・ジョンジュ、チョ・ギョンフンを代表してチョ・ギョンフン書

■大賞”インディの星”

『夢 / 꿈 / KKUM』
キム・ガンミン 김강민/2020/08:53/Puppet
重要な瞬間、母親は予知夢を見た、私は母の夢を、宗教よりも頼りにするのだった。

*2014『38 – 39 ℃』、2017『鹿の花』、2019『あざ』上映

この作品は、画面に映し出されるすべてが非常に独創的に作られていました。材料に含まれた特別感と話が調和を成し、今ままで見たことのない新しいイメージと動きをプレゼントしました。毎回観客に披露する新鮮な材料と話を着実に準備し、研究している姿に心から敬意を表します。

審査委員5人、全員が言いました。この作品がまさに「インディの星」だと。(チョン・スンベ)

 一般部門優秀賞

『幽霊たち / 유령들 / Ghosts』
パク・ジヨン 박지연 /2020/09:55/2D
生活の倦怠期にハマり、彼らは幽霊となった。カラスがそれらを狙う。

*2009大阪会場ゲスト来日『都市で彼女が避けられないモノたち』、2012『ラクダたち』、2019『皮膚と心』

黒い画面をいっぱいに満たした女性のだるくて深いため息、けだるい男性と女性の虚空を巡る会話、頭の中を覗いてみても理解できない他人の世界。内面の奥深く位置する無気力は、生活に亀裂を入れ、闇に食い込み、幽霊になって漂う。けだるい日常の中、無意識の隠喩と象徴を通じて独特なイメージとサウンドで調和を演出、強烈で印象的な作品である。(チェ・ジョンジュ)

■学生部門優秀賞

『隕石が落ちたらいいな / 운석이떨어졌으면 좋겠어 / Misery Loves Company』 
イ・サンファ 이상화  /2020/03:23/2D

友達と一緒に夜空を見ている主人公。流れ星が現れると突然暗い思考がよぎり、主人公の憂鬱な感情が、踊る「花人間」として形象化される。主人公を始め友人、世の中に憂鬱を抱えて生きる人々がみな「花人間」を作り、自分の世界を滅亡させる「隕石」が落ちることを踊りながら祈るようになる。

「大きな隕石が落ちたらいい」という主人公の想いから目を覚ますとき、私の鼻先がジーンとなるのはなぜだろうか?広い宇宙に、なにげない小さな星一つしか存在していない私と主人公との共感からだろうか。無心に独白するような自嘲的な歌詞に、そうならないように、ダイナミックで多彩なシーンは、一篇のミュージックビデオのようでもある。音楽と内容のバランスと感性が引き立ち、短編アニメーションの良さを兼ね備えた作品である。 (チェ・ジョンジュ)

■審査委員特別賞

『ホモエレクトロタトゥース / 호모 에렉타투스 / Homo ErecTattoos』
キム・テウ 김태우 /2020/08:18/2D, 3D

絵を描くのが好きだった主人公は、軍隊での事故で大火傷をする。そn後1年近く続いた痛みを伴う治療の時間に耐え、最終的に包帯を解く日が近づくのだが…。

この作品は、過去の傷について話します。アニメーションのイメージにリアルなセリフとサウンドが、主人公の苦しみをそのまま伝えてくれます。この物語は、監督の自伝的物語と事実に陳情が加わりました。幸いなことに暗鬱な現実の危機を自ら克服し、新しい生活を作ります。この作品を見る誰しもが、そうであることを願います。 (チョン・スンベ)

■デビュー賞

『少し足りない女 / 조금 부족한여자 Incomplete Woman』 
ホ・スヨン 허수영 /2020/10:05/2D, Drawing

ある日の朝。切られた女の子の体が発見される。下半身と左手のほか、他の体は跡形もなく消えており、侵入の証拠を見つけられず事件が迷宮入りしそうになった時、残っていた左手が5本の指で起きあがり証言をする。お互いを嫌いすぎて出て行った他の体を見つけるため、下半身と左手は前に進む。

体と頭が別々に遊ぶとき、果敢にも切ってしまう監督のアニメーション的な想像力が挑発的でさわやかでした。少し足りない女性ですが、その姿も堂々と明らかにしてしまう監督の魅力にハマってしまいました。 (キム・ヘミ)

■音楽サウンド部門特別賞

『夢 / 꿈 / KKUM』バレット・スラグル音楽監督 Barrett SLAGLE

音楽とサウンドはどこにでも存在するが、アニメーションの世界では、基本的に存在しないものに、それぞれの方法で音を加える作業をすることになります。作品の中で繰り広げられる事件の空間への理解が取り込まれることによって、音楽とサウンドが作品の中に溶け込むことができると考え、映像に生命力を吹き込む役割を最も忠実にやり遂げた作品を選定しようとしました。今回の一般部門、学生部門では数十本の作品の中の音楽やサウンドのほとんどが素晴らしいし、1つを選ぶのが非常に難しかったです。その中で最も記憶に鮮明に残った作品に賞をささげることにしました。 (チョン・ジュンヨプ)

■KAFA特別賞

『垣根を越えた少女の手には、木の枝があった 
울타리를넘은 작은 소녀의 손에는 나뭇가지가 있었다 / The Little Girl Crossed the Fence with a Branch in Her Hand』
ハン・ミンジ 한민지/ 2020 / 11:23 / 2D, Drawing
垣根を越えた少女の、雲の山に向かう冒険物語。

ドローイングとカットアウトの手法をミックスしたアートワークで、独自の作品の世界観を構築し、物語の順序構造に悩んだ監督の試みが、長編アニメーションへの発展の可能性を垣間見ることができたと思います。(キム・ヘミ)

■KIAFA特別賞

『物たち / 물건들 / Belongings』
 カン・ミンジ 강민지 / 2020 / 12:52 / Clay, Puppet

必要と用途に合わせた非常に些細なものたち。モノになる前には、彼らもまた、それぞれの空間と時間を持っていた誰かだった。

*2008『吹き出物』、2009大阪会場ゲスト来日『紙一枚』、2011『猫我(ミョア)』、2012名古屋会場ゲスト来日『Natural Urban Nature』、2017『Before&After』

この作品は、いつかは消えてしまう存在が生きていることを、必要によって作られた存在の喪失を、そのままありのままで受け入れる成熟した者の態度が感じられる作品でした。淡々としたナレーションの中に派手に生成されて消えるイメージたちは、生まれれば必ず滅びる人間の運命を比喩するようで、今、この、現在を自覚すると同時に、宗教的な響きにまで近づいてきました。短い話で、こんなに深い響きを生み出した監督に、感嘆と感謝の言葉を伝え、特別賞をさしあげたいと思います。
(パク・ジェヨン、ソン・ヨンドク、チャン・ヒョンユンを代表してパク・ジェヨン書)

■観客賞”祭りの星”

『PLAY ON』 
コ・ドンファン、ソン・ハヨン、カン・ソヌ 고동환, 송하연, 강선우/ 2020/08:02/3D
RPGゲームをしていたプレイヤー。魔法使いに育てたいプレイヤーと戦士になりたいキャラクターの戦い。

LANケーブル飛行 観客賞”祭りの星” WEBアニメーション部門

今年で16回目を迎える「インディ・アニフェスト2020」に初めて新設された「LANケーブル飛行(WEBアニメーション部門)」は、様々な実験と挑戦に満ちたインディ・アニフェストの中で驚くべき才気溌剌とした作品であふれていました。このようにそれぞれの個性とあふれる魅力で一丸となった作品を審査するのは確かに困難でした。高い没入度と完成度で視線をひきつける作品から、大衆的ではなく強烈な印象の作品まで、一針一針真心こもり、みんな宝石のようだった作品だったので、その全てを選べなかったのが残念でした。そのため今回の受賞作は、立派なすべての作品を代表して、その後も挑戦をやめないでほしい、という応援と励ましの心を込めて選ばれました。また、出品されたすべての作品が素晴らしかったので、同様の課題に引き続き精進していただきますようお願いいたします。多くの境界が崩れ、価値の転覆が加速される今、大衆的なのか、マニア的なのか、商業的なのか芸術的なのか、様々な観客がネットの海からの「LANケーブル飛行」を介して、再び作品を探し、再評価するだろうと信じます。
加えて、その開始の章を広げる「LANケーブル飛行」と伴にすることができて光栄でした。ありがとうございます。
(本選審査員カン・ジュノン、イ・ジナを代表してカン・ジュノン書)

新しく新設されたWEBアニメーション部門「LANケーブル飛行」はnaverのGRAFOLIOで映画祭1ヵ月前からオンラインで視聴可能になり、WEB上での観客賞投票も行われました。本選審査員は鶴山文化社デジタル事業チーム長カン・ジュノン氏、2019年までインディ・アニフェストのメインビジュアルを担当していたデザイナーのイ・ジナ氏。

■LANケーブル飛行賞

『私の友達BJ / 내 친구BJ / My Best Friend BJ』 
ホ・スヨン 허수영 / 2019 / 5:52 / 2D

飲み会で好みの異性に出会ったミスク、勇気を出してその人に話しかける。そこへミスクの古くからの友人Jが突然現れる。Jは恋愛に積極的でなかったミスクを手伝おうとする。あまりにも積極的な方法で。

Youtubeで視聴可能 (英語字幕)付き

時々、自我と肉体とホルモンの三者を対面したい時があるが、一度は疑問に思う想像を愉快に描いた作品だと思います。最初にBJが何か言いましたが。あ〜、あなただったのね。と悟った時、爆笑しました。他の作品も全て素晴らしかったので選ぶのが辛かったのですが。新鮮で愉快な絵柄と、相性のいい声優の声も、没入度がとても良かったです。加えることも引くこともなく、淡白に物語を込めた作品だと思います。 (イ・ジナ)

■LANケーブル飛行賞 観客賞

『過敏性腸症候群少女、チ・リナ/ 과대증소녀지리나 / The Great Poop Girl Rina』 
チョン・ダヒ 정다히 / 2020 / 8:18 / 2D
「1.完全な準備」「2.解放の喜び」「3.新たなスタート」
中学生の少女チ・リナの波乱万丈な過敏性腸症候群克服記。

*Youtubeで視聴可能(英語字幕)付き

*2019『わき毛少女、キム・ブンオ』

●アジアコンペ部門本選審査評●

「インディ・アニメフェスト2020」、アジア路のプログラムは、海外の監督が一つの空間に集まることができない状況でも、どんな時でも豊かな作品を介して物理的な空間を越えて、観客と熱気を交わすことができる意味深い時間でした。巨匠たちの新作から、若い新人監督たちの新しい視線を盛り込んだ作品まで、さまざまな媒体と主題が調和した作品は、アニメーションが与えることができるコミュニケーションの意味を改めて振り返ることができました。本審査委員たちは、このように貴重な経験を与えてくださったインディ・アニフェストとアジア各国の監督、そして上映館とリモートトーク現場を厚く迎えてくださった観客の皆さんに感謝の気持ちを伝えます。再び海外の創作者たちと一堂に会し、顔を見合わせて話を交わすことができるのを楽しみにし、インディ・アニフェスト2020、アジア路の受賞作を発表します。
アジア路本選審査員キム・ユンギョン、ムン・ソンギョン、ウォン・ジョンシクを代表してウォン・ジョンシク書

■アジア部門 大賞

『Ties』 
Dina VELIKOVSKAYA / 2019 / 7:37 / 3D pen / ロシア、ドイツ

親子の間には強い絆がある。若い女性が世界を見るため、親の家を去る。しかし、親子の世界は密接につながっていて、彼女が去ることにより、それを危険にさらす。この結束もまた、有害であることを明らかにする。

審査員が満場一致で選んだ大賞作品は、独特な物理的材料がストーリーテリングの重要装置としてつながり、想像力というアニメーションの本質的な面白さを一層飛躍させた作品です。旅行という具体的な状況を介して独立、分離、成長という抽象的な概念を短時間に描写し、人間の普遍的感情を呼び起こすポイントが印象的です。特に、親と子の絆を3Dペンの線でつなげた世界が崩れて造られる強力な感情を表現しました。話を伝える核心的な方法として材料の特性と制作技法を巧みに利用した、限界のない作家の想像力に拍手を送ります。(ムン・ソンギョン)

■アジア部門 アジア路

『The Coin』 
宋思琪(ソン・スーチー)Siqi SONG / 2019 / 6:40 / puppet / 中国、アメリカ

中国の旧正月、餃子の中にコインを見つけた場合、その年、祝福された一年を送れるという意味がある。若い女性が新しい国を旅する途中、子どもの頃から集めていた幸運のコインを失くしてしまう。彼女の新しい生活は、コインを見つけることから始まる。

*花コリ2019アジア短編『妹』

しっかりとした完成度を誇ったこの作品は、子供の頃、繰り返し行った素朴な伝統の記憶が現在を生きていく力になることを示しています。生々しく感じられる材料の質感は、異邦人として、まさに新しい世界に足を踏み出す主人公の不安を温かく包み込む力として作動します。個人が一つの文化の集約体であり、一つの文化は、新しい文化と出会い、変わっていくことを安定的に描いた作品です。(ムン・ソンギョン)

■アジア部門 審査委員特別賞

『Survival HK』 
Louise PAU / 2019 / 7:06 / Drawing, Cut-outs, Objects / 香港、アメリカ

台風の中、教室では、英語のリスニング試験が行われる。学生は、試験と試験以外のことの間で集中するのに苦労する。

第一印象は、粗悪なように見えるイメージに目が行きました。作品が進むにつれて、まるでスリラー映画を見るように手に汗を握っている自分を発見しました。子供の頃、学校に通いながら誰もが遭遇する経験を緊張感のある流れで興味深く紐解く、印象的な作品でした。不慮の巨大災害の時代を生きている今日では、温かくてユーモアある作品で、幸福感をプレゼントしてくれた監督に感謝を申し上げます。

■アジア部門観客賞

『Little Hilly』 
Yun Hsien HUANG, Pei Yu LIAO / 2020 / 18:46 / Puppet / 台湾
ヒリーは10歳の静かな台湾の女の子。彼女のうつ病や日常生活からのプレッシャーについて誰も気にしていなかった。ヒリーは、自身をいつも抑圧することを嫌い、また大人が支配する世界を嫌う。ヒリーが大人に本当に言いたいことは何か?


■観客審査団賞

『法事/제사』 
ソン・ギョンウォン 송경원/ 2020 / 06:21 / Objects
「祭祀제사」は祖先を称える韓国の伝統行事である。作家は両親とこの伝統について話そうとするが、話は全く予想つかない方向に流れていく。


鋭敏、しかし刺激的ではない、淡白な味でひも解いているのが、この作品の魅力です。この作品は、定められた習慣や法則に従わなければならない文化を素材に「変化」の重要性を伝えます。この作品は、アニメーションと実写の境界を崩すと同時に、もどかしい慣習も、やはり崩さなければならないというメッセージを伝えています。この授賞に、このような作品について、たくさん話をしてコミュニケーションする変化の開始点になることを願います。
(キム・リュン、ムン・スビン、イ・ソヨン、チョン・ユナ、チェ・スミンを代表してイ・ソヨン書)

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